JAEAの研究施設での放射能漏洩、新たに24人の内部被曝を確認(規制庁)
日本原子力研究開発機構(JAEA)の研究施設で発生した放射性物質の漏洩事故で、JAEAは規制庁に追加の報告。検査をした結果、新たに24人の内部被曝を確認とのこと。
内部被ばく30人に=実験施設の放射能漏れ-規制庁(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013052600184
以下、規制庁のメールを転送します。
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原子力科学研究所(茨城県東海村)で、管理区域外への放射性物質の漏えいが発生した件に関して、JAEAから追加情報がありましたのでお知らせします。
(本件は、RI法に基づく法令報告事象です。)
○23日の漏えい発生時に管理区域に立ち入った55名のうち、本日(26日)29名の研究者等の内部被ばく測定を実施。
○そのうち、24名について内部被ばくを確認。その内容は以下の通り。
0.1ミリシーベルト 7名
0.2ミリシーベルト 4名
0.3ミリシーベルト 2名
0.4ミリシーベルト 3名
0.6ミリシーベルト 2名
0.7ミリシーベルト 1名
0.9ミリシーベルト 2名
1.0ミリシーベルト 1名
1.5ミリシーベルト 1名
1.7ミリシーベルト 1名
○これで、今日までに49名の内部被ばく測定を実施し、合計30名に内部被ばくを確認。
○測定未実施の6名については、明日、測定を実施する予定。
新たに2人の内部被曝を確認−−JAEA原子力化学研究所に関する規制庁のプレスリリース
JAEA原子力科学研究所の放射性物質漏洩に関する規制庁のプレスリリースです。
新たに2人の内部被曝を確認したとのこと。
報道関係者各位
原子力科学研究所(茨城県東海村)で、管理区域外への放射性物質の漏えいが発生した件に関して、JAEAから追加情報がありましたのでお知らせします。
(本件は、RI法に基づく法令報告事象です。)
○23日の漏えい発生時に管理区域に立ち入った55名のうち、既に内部被ばくが認められた4名以外に、本日(25日)40名の研究者等の内部被ばく測定を実施。
○その結果、14名については有意な値は検出されなかったが、2名について内部被ばくを確認。
○その2名の被ばく線量はそれぞれ1.0ミリシーベルト及び1.4ミリシーベルト。
○今後、測定未実施の11名を含め、残りの研究者等について引き続き内部被ばくの測定を実施する予定。
引き続き情報が入り次第お知らせします。
(第2報でお知らせした内容)
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○当日管理区域で装置付近に立ち入った人数は55名であり、そのうち4名の被ばく線量を評価したところ、それぞれ1.6、1.1、0.7、0.6ミリシーベルトであった。この4名以外の研究者については今後調査予定。
○原子力科学研究所周辺に設置されているモニタリングポストについては通常の変動範囲内であった(第一報で報告済み)が、当該研究所の南側に隣接する別のJAEAの研究所の複数のモニタリングポスト等では通常70から130ナノグレイ(1時間当たり)でフラットに推移しているところ、23日夕方に10ナノグレイ(1時間当たり)程度の一時的な上昇が確認された。
○このため、環境への放出量は調査中。
(第1報でお知らせした内容)
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23日11時55分頃、原子力科学研究所(茨城県東海村)内にある原子核素粒子実験施設(ハドロン施設)で、管理区域外への放射性物質の漏えいが発生した旨連絡がありました。(24日21時19分頃から順次受信)
漏えいは既に停止しており、拡大のおそれはありません。
○23日、ハドロン施設で金の標的に陽子ビームを照射し素粒子を発生させる実験中に、放射化した金が装置の誤作動により高温になり、その一部が蒸発し、管理区域外へ漏えいした。
○敷地境界のモニタリングポストの値に特段の変化は確認されておらず、外部への放射性物質による影響はない。
○同装置の周辺で作業していた研究者が内部被ばくした可能性があるため、現在、漏えい量と被ばくの状況について調査中。
○現在施設は停止しており、事象の進展はなく、また、放射性物質の追加放出もない。
○建屋内の汚染の程度は最大で約40ベクレル(1平方センチメートル当たり)。現在、建屋内を閉鎖し立入禁止としている。
本件について、現地の保安検査官が現場確認を行っています。
国連人権理事会の特別報告者が、施策決定時の放射線量の年間基準を1mSv以下にするよう勧告する報告書を作成
国連人権理事会の特別報告者、アナンド・グローバー氏による最終
Report of the Special Rapporteur on the right of everyone to the enjoyment of the highest attainable standard of physical and mental health, Anand Grover
http://www.ohchr.org/Documents/HRBodies/HRCouncil/RegularSession/Session23/A-HRC-23-41-Add3_en.pdf
日本での調査は昨年11月で、日本政府にとっては極めて厳しい内
ということで出たのが、これです。
現状報告のあと、最後に「Recommendation」として
勧告は重要なことばかりだけども、中でも・・・
・健康管理に関する調査は年間1mSvより高い被曝を伴う地域で
・避難区域や被ばく上限は、現在の科学的知見を用い、リスクと利
・除染は、年間1mSv以下にするまでの期間、計画を明確に定め
この3点が非常に重要だと思います。
健康影響、除染、避難に関する基準に年間1mSvを採用したこと
とはいえ、日本政府にはこの勧告に従う法的義務はありません。
「そんなものは科学的ではない」といったり、「日本には日本の事
この事態を変えるため、これまでもさまざまな市民団体、議員らが
そして、それを支えるのは私たちです。具体的な行動に出るのはた
勧告は最後に、事故によって影響を受ける地域、NGOなどが政策
避難区域の決定などに関する市民の参加はもともと、政府が金科玉
政策決定への住民参加は、民主主義の基本です。
グローバー報告は、そのことを明確にしています。
福島だけでなく汚染地域を過小評価して、事故の影響がなかったこ
これで少しでも、状況を変えられるといいのですが。
この報告書は今後、5月27日から国連人権委員会で報告され、関
ちなみに他の項目では、こんなものがありました。
・健康診断の結果に簡単にアクセスできるようにすること
・希望する人が二次検査を受けられるようにすること
・作業員の放射線による健康影響をモニタリングし、必要な医療を
・東電や協力企業は事故に関する説明責任を果たし、賠償などを納
・放射性物質を含んだ瓦礫の処分場所を明確にすること。
・生活再建等のためのコストを、支援策に含めること
他にもいろいろあるのですが、まずはここまでで。
(ざっと見ての翻訳なので、間違いなどあれば教えてください)
規制庁メール・福島第一の6号機使用済み燃料プールの底に異物
午後6時過ぎに規制庁からメールのお知らせ。
6号機の使用済み燃料の底に異物があったとのこと。東電からはないも連絡なし。
異物は小さなものらしい。
使用済み燃料プールは、べつにフタがあるわけではないので、いろいろ落ちていても不思議はないような気がするけども、そうでもないのか?
だとしたら、やっぱりこれもデリケートなものということか。
訂正は、日付の間違いについて。
最初のメールから約30分後なので、とくに問題なしと思います。
以下、メール引用
先ほどお知らせした標記メールの内容に誤りがありましたので訂正します。
(誤)「22日」→(正)「23日」
(お知らせした内容)
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本日(22日)、6号機の使用済燃料プールの底に異物を確認した旨連絡がありました(22日15時30分頃以降順次受信)。
使用済燃料プールの水位、水温及び放射線モニタの指示値に変化はなく、プール内の使用済燃料に異常はありません。
○本日(22日)15時10分頃、6号機の使用済燃料プール内を撮影した点検用映像を確認していたところ、同プールの底面に異物を確認。
○異物は大きさ数センチメートルのリング状の金具。
○使用済燃料プールの水位、水温等の関連パラメータ及び放射線モニタの指示値に変化はなく、プール内の使用済燃料にも異常はない。
本件について現地保安検査官が状況確認を行っています。
2013年5月18日に発生した福島県沖の地震に関して、規制庁からの臨時メール(異常はなし)
宮城県石巻市で最大震度5強の地震でした。
規制庁からのメールでは、大きな影響はないようです。
以下、メール引用します。
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本日(18日)14時48分頃に福島県沖で発生した地震による原子力施設への影響について、追加情報をお知らせします。(18時00分現在)
東京電力福島第一原子力発電所において、第5、6号機付近にある淡水化処理装置の処理水タンクから水が滴下している旨事業者から連絡がありました。
当該タンクは昨日(17日)に水があふれたタンクであり、滴下した水は汚染水ではありません。
なお、その他原子炉施設については、異常情報は入っていません。
今後、特に異常情報がない限り、本報をもって最終報とします。
---以下、第2報---
本日(18日)14時48分頃に福島県沖で発生した地震による原子力施設への影響について、お知らせします。(15時40分現在)
(現在、各施設ともに異常情報は入っていません。)
1.原子力発電所
<東北電・東通(BWR)>
青森県:最大震度4
東通村:震度1
定検停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<東北電・女川(BWR)>
宮城県:最大震度5強
石巻市:震度5強
女川町:震度4
1から3号機:定検停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<東京電・福島第一(BWR)>
福島県:最大震度4
大熊町:震度3
1から6号機:運転停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<東京電・福島第二(BWR)>
福島県:最大震度4
富岡町:震度3
楢葉町:震度4
1から4号機:運転停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<原電・東海(ガス冷却炉)>
茨城県:最大震度3
東海村:震度3
廃止措置中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<原電・東海第二(BWR)>
茨城県:最大震度3
東海村:震度3
定検停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
2.サイクル施設
<原燃・六ヶ所(再処理・加工・廃棄物埋設・廃棄物管理)>
青森県:最大震度4
六ヶ所村:震度1
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
---以下、第1報---
本日(18日)14時48分頃に福島県沖で発生した地震による原子力施設への影響について、お知らせします。(15時20分現在)
(現在、各施設ともに異常情報は入っていません。)
(今後、特に異常情報がない限り、本報をもって最終報とします。)
<東北電・女川(BWR)>
宮城県:最大震度5強
石巻市:震度5強
女川町:震度4
1から3号機:定検停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<東京電・福島第一(BWR)>
福島県:最大震度4
大熊町:震度3
1から6号機:運転停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
<東京電・福島第二(BWR)>
福島県:最大震度4
富岡町:震度3
楢葉町:震度4
1から4号機:運転停止中
○プラントの状態に異常なし。
○排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
以上
東電が新設した「原子力安全監視室」室長に就任予定のクロフツ氏略歴 2013年5月15日
東電は2013年5月15日に、取締役会直結の内部規制組織「原子力安全監視室」を設置することを発表。同室は、3月29日に東電が発表した「福島原子力事故の総括および原子力安全改革プラン」に記載された、経営層への監視・支援強化策として、取締役会のリスク管理強化を狙ったもの。執行側から独立した第三者の立場から執行側の原子力事業の運営を評価して取締役会に報告したり、社長や原子力部門に対して監視、助言をするという。
とはいえ15日の東電会見では、同室による意見が出ても、取締役会や社長、原子力部門には従う義務がないこともわかり、存在意義に早くも疑問符が浮上。同室には外部からも人員を招聘するというが、その数は、約20人予定されている人員のうち4分の1程度に留まる。これで実効性、透明性が確保されているかというと、なんとも。。。
東電は会見で、室長に就任予定のジョン・クロフツ氏の略歴を配布。サイトには上がってないみたいなので、転機しておきます(なんで公表しないかな)。それから、1972年から20年間の履歴がすっぽり抜けてるし、略歴っていえるのかなあ。
ジョン・クロフツ John Crofts
生年月日 1948年7月15日
出生地 英国
1969年 Warwick大学(英国)卒
1972年 核物質固相高温化学博士号取得
1995年〜2000年 Hunting−BRAE(AWEオルダーマストン施設の運営会社) 安全・保証担当役員
2000年〜2007年 UKAEA(英国原子力公社) 安全・保証担当役員
2007年〜2008年 SBB(英国の廃止措置のためのコンソーシアム) 安全・保証担当役員
2009年〜2013年 NMCL(原子力安全に関するコンサルタント会社)入社 NNB GenCo(フランス電力公社の原子力新炉建設子会社)の原子力安全委員会メンバー
こうしてみると保証担当役員が長かったみたい。核不拡散とか情報管理とかが主な任務だったんだろうか。東電はこの略歴を配布しただけで、実際の業務内容について詳しい説明はしなかったです。
「水産資源の枯渇は、みんなの責任なんです」 −−−欧州議会議員 イサベラ・ロヴィーンさん
2010年6~7月、「持続可能なスウェーデン協会」の招きで初来日した『沈黙の海』の著者、イサベラ・ロヴィーンさん。水産資源の危機を訴えた同書は、環境ジャーナリスト賞など数々の賞に輝いた。現在は、ジャーナリストから欧州議会議員に転進し、政策立案の立場から海洋環境や海洋資源の問題に取り組んでいる。ロヴィーンさんに、来日の目的やスウェーデンにおける最近の変化について話を聞いた。
「COP10で魚の乱獲と海洋環境の悪化を取り上げることは非常に重要です。日本は、漁業大国であると同時に輸入している水産物も非常に多い。実はヨーロッパも、水産物輸入がとても多いのです。だから日欧は、持続可能な漁業に向けてイニシアチブを取っていくべきです。そのためには、世論形成が必要だと思います」
ロヴィーンさんがこの時期に来日した理由は、10月に開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けて、水産資源管理の重要性を訴えるためだと説明する。事態は危機的で、「緊急の対応が必要」だと、ロヴィーンさんは強調する。
日本に来たのは初めてというロヴィーンさんは、日本の水産行政や政治の動きがスウェーデンのそれに似ていると感じたそうだ。ロヴィーンさんが『沈黙の海」を上梓した2007年秋当時、スウェーデンの水産行政は水産資源の持続可能性について、ほとんど何も手を打っていなかったのだ。
「私がスウェーデンでこの問題を調べ始め、行政の担当者たちにインタビューをしたとき、ものすごくフラストレーションが溜まりました。環境政策と漁業政策の間に、ほとんど何もリンクがないことに気づいたからです。魚に関するすべてのことは、漁業を担当する行政機関が独占的に管理していて、環境行政はまったく関与していなかった。今回来日して、日本も同じだなと感じています。
でもやはり、取材過程で一番ショックだったのは、いちおうは環境問題では先進的な取り組みをしているとされるスウェーデンの中で、こうした状況がずっと続いていて、研究者も行政も政治家も、水産資源が危機的状況にあるというデータが出ていることを知っていたにもかかわらず、誰も何もしなかったということです。その結果、スウェーデン近海のタラの漁獲量は、70年代は年間1万5000トンだったのが、昨年は192トンになってしまった。でも問題は、それだけではないのです」
ロヴィーンさんは本の中で、魚を捕り過ぎると量が減るだけではなく、海の質が悪化し、生態系全体が変化していくことを、何度も強調している。この現象は、近年、日本の沿岸部にエチゼンクラゲが大量発生していることなどにも通じるものがある。
「世界の海ではこれまでに、食物連鎖のトップにいる肉食魚を、70〜90%も捕ってしまっている。これにより生態系が地球規模で変化していることは、たいへん大きな環境問題だと思っています。スウェーデンの場合、かつてはタラを捕っていた海域で、今はノルウェーロブスターというエビが捕れるようになりました。これは世界的に見られる現象で、魚がいなくなると代わりに貝やエビ、クラゲが増え、食用の魚はさらに減っていきます。
もちろん地域によって状況はちがいます。地中海やバルト海といった閉ざされた海では影響が早く現れます。でも最近は、フランスとスペインの間の外洋でもアオコの発生が増えているなど、肉食魚を取り尽くした影響が徐々に出てきています」
スウェーデンでは、水産資源管理を放置した結果、漁獲量が大幅に減少し、漁業に深刻な打撃を与えてしまった。
「行政機関が水産資源を管理せず、捕ることだけに目を向けていたのは、沿岸部の小さなコミュニティにおける雇用の問題もありました。規制をせず、彼らの生計を維持しようとしていたのです。でも結果は、漁師たちが生計を立てる基盤を崩壊させてしまいました。
現在のEUでは、漁獲量が減少しているために補助金や税の免除などさまざまなサポートをすることで漁師の数を維持しています。しかしこうした助成により、魚群探知機の搭載や船の高性能化などが進んで漁獲能力が拡大してきました。その結果、さらに魚が足りなくなり、利益が上がるような事業ができなくなるという悪循環にはまっています。
実は今回の滞在期間中に、シャコ漁をしている神奈川県の漁師さんを訪問したんです。そこでは80年代には週に5日間、漁に出ていたそうです。でも今は捕れるものが少なくなり、週に2日間しか漁に出ないという話を聞きました。数カ月間は、まったくシャコを取らない期間もあるそうです。
漁師にとって、ほかの仕事を探さなくてはいけないのは厳しいということはわかりますが、多すぎる漁師を維持し続けると悪循環の深みにはまり込みます。それにノルウェーやニュージランド、アイスランドなどのEU域外では、実際に補助金を撤廃した国もあります。そこでは漁業が非常にうまくいっているんです」
『沈黙の海』の冒頭部分には、ストックホルムで開催されたウナギのシンポジウムで、シラスウナギの生息数が“過去20年間で99%も減少した”という報告があり、ウナギ業界の代表者が「これはあなた(みんな)の責任なのです」と、ロヴィーンさんを指し示しながら発言する場面が描かれている。ところでEUで捕れたシラスウナギの多くは中国に輸出され、日本にやってくる。だから「あなた」の中には日本も入っているといえる。
「みんなの責任なんです」
ロヴィーンさんは冗談めかして、自分がいわれた言葉を繰り返した。しかし言葉の意味は重く、現実に漁獲量の急激な減少に有効な手立てを打っていない日本の状況を考えると、スウェーデン同様、極めて厳しい未来がやってくることは容易に想像できるのである。
イサベラ・ロヴィーン
スウェーデン出身。1985年から2005年までジャーナリストとして消費者問題に取り組む。2007年夏に『沈黙の海ー最後の食用魚を追い求めて』を出版し、ジャーナリスト大賞、環境ジャーナリスト賞などさまざまな賞を受賞。2009年6月にスウェーデン環境党(スェーデン議会の連立与党)から欧州議会選挙に立候補し、当選。現在は欧州議会議員。『沈黙の海ー最後の食用魚を追い求めて』(佐藤吉宗訳・新評論刊)